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培養精子幹細胞(GS細胞)

培養精子幹細胞(GS細胞)

GS細胞とはGermline Stem Cellの略です。生殖幹細胞という意味です。試験管の中で未分化な状態を維持したまま培養・増殖させることが可能です。ヒトのGS細胞は不妊治療、家畜のGS細胞は品種の改良・保存・大量生産への応用が期待されます。

GS細胞を移植した精巣

GS細胞を移植した精巣

EGFP(緑色蛍光タンパク質)を発現するGS細胞を精巣に移植すると生着して精子を作ります。この写真は移植後三ヶ月で観察したもので、精巣に詰まっている細い管(精細管)が精子幹細胞が生み出した精子で満たされている様子が分かります。

マウスGS細胞由来の子孫

マウスGS細胞由来の子孫

EGFPを発現するGS細胞からできた精子は、子孫形成能力があります。緑色に光る子供は、GS細胞から生み出された精子から生まれました。

GS細胞の脱分化

GS細胞の脱分化

GS細胞はまれに脱分化して、シャーレの中で大きなコロニーを作ります。この脱分化した細胞は、分化多能性(万能性)を獲得していることがわかりました。

Nanog発現

Nanog発現

Nanog-GFPという遺伝子改変マウスより得たGS細胞が脱分化をしたところです。Nanog-GFPを持つ細胞は、分化多能性(万能性)を獲得すると緑色に光ります。GS細胞は万能細胞ではないので緑色蛍光を発しませんが、脱分化すると光り始めます。

mGS細胞

mGS細胞

脱分化したGS細胞をES/iPS細胞を培養する培地に移し替えると、ES細胞そっくりな細胞にかわります。mGS細胞です。"m"はmultipotent、つまり多能性という意味を持ちます。

ES細胞

ES細胞

mGS細胞とES細胞は見た目では区別がつきません。

DMRTキメラ(First)

DMRTキメラ(First)

『GS細胞を人為的に操作して誘導したmGS細胞』によるキメラマウス第一号。黒いマウスの胚盤胞 に 灰色マウス由来のGS細胞から誘導したmGS を注入しているので、顔の辺りの毛色が黒ではなく灰色になっています。

OCTキメラ

OCTキメラ

Oct4遺伝子を使って誘導したmGS細胞によるキメラマウスです。mGS細胞で形成された部分は緑色蛍光を発します。

SOXキメラ

SOXキメラ

Sox2遺伝子を用いて誘導したmGS細胞のキメラマウスです。白色マウスの胚盤胞 に 灰色マウス由来のGS細胞から誘導したmGS を注入しているので、顔の辺りの毛色が白ではなく灰色になっています。

不妊マウス精巣の精子幹細胞

不妊マウス精巣の精子幹細胞

RETという遺伝子の変異により不妊になっているマウスの精巣にも、わずかながら精子幹細胞が存在することがわかりました。男性不妊の患者の精巣にも精子幹細胞は生き残っているのかもしれません。

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